カヤツリグサ科 CYPERACEAE
アリサンタマツリスゲ Carex arisanensis Hayata  
スゲ属タマツリスゲ節の常緑の多年草。沖縄本島及び石垣島に分布し、森林内の開けた場所や山道脇に生育する。花期は3〜4月。
根茎は短く、緩く叢生する。 雄花序は柄が短く、直下の雌小穂と接続し、雌鱗片は淡緑色。
2013.03.04 石垣島(於茂登岳) 

ヒゲスゲ Carex boottiana Hook. et Arn.  
スゲ属ヒエスゲ節の常緑の多年草。本州(千葉県、石川県以西)、四国、九州(対馬を含む)、琉球列島、伊豆諸島、小笠原諸島に分布し、通常は海岸の岩場などに生育する。花期は琉球列島では通年。
根茎は短く、密に叢生する。 頂小穂は雄性、側小穂は雌性もしくは雄雌性。
側小穂は長さ3〜6cm。 雌鱗片の芒はとても長い。果胞の口部は鋭い2歯となる。
上:2007.02.07 西表島 下:2010.02.25 沖縄本島 

コゴメスゲ(コゴメナキリスゲ) Carex brunnea Thunb.  
スゲ属ナキリスゲ節の多年草。本州(関東地方南部以西)、四国、九州(対馬を含む)、琉球列島、伊豆諸島、小笠原諸島に分布し、林内や林縁部に生育する。花期は9〜11月。

 左上:花序。小穂は一節に2〜5個をつける。
     植物体は、普通ナキリスゲよりも明るい色を呈している。
 右上:小穂。小穂の先端に雄花序があるが、
     ピンボケで見づらくなっている。
 左:小穂の拡大。果胞は楕円形。柱頭は2岐。

 2006.04.27 石垣島

タシロスゲ Carex sociata Boott  
スゲ属ヌカスゲ節の多年草。九州および琉球列島に分布し、林床や林縁に生育する。花期は3〜4月。
根茎は短く、密に叢生する。小穂は短く直立する。 頂小穂は雄性、側小穂は雌性だが、
先端や基部に小数の雄花をつけることがある。
苞は有鞘で、葉身は小穂と同長かやや短い。 果胞は有脈で有毛。雌花の鱗片の芒はあまり長くない。
上:2013.03.04 石垣島 下:2013.03.06 石垣島 

シオカゼテンツキ Fimbristylis cymosa R.Br. 
本州(関東以西)〜琉球に分布し、海岸に生育する。茎は高さ15〜40cm。 
  
  左:草姿  中:花序  右:小穂

  2010.07.13 北大東島

ヒロハノクロタマガヤツリ Fuirena umbellata Rottb.  
高さ50〜100cmになる大型の多年草。琉球列島に分布し、休耕田や湿地に生育する。花期は9〜12月。

 左上: 休耕田に叢生していた。
      茎の横断面は3稜形で、基部は球状に著しく膨らんでいた。
 右上: 未熟な花序。花柄には白毛を密布する。
      鱗片は有毛で、長さ約1oの有毛の芒をもつ。
 左下: 葉はやや硬く、無毛、幅7〜10mm。

 2013.03.05 石垣島


オオアブラガヤ Scirpus ternatanus Reinw.  

 左上: やや若い花序 2006.05.04 沖縄本島(山原) 
 上:  熟した花序 2008.05.18 奄美大島(マングローブパーク) 
 左:  花序の拡大 2008.05.18 奄美大島(マングローブパーク)

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