アシタバ(ハチジョウソウ) Angelica keiskei (Miq.) Koidz. 
名前の由来:
和名のアシタバの由来は「今日切ってもまた明日に葉をつける」といわれるほど生長力が旺盛なところからきている。

利用:
ビタミンやミネラルが豊富なことから緑黄色野菜としても人気があり、葉と茎は食用にされ、天ぷらやおひたしにされる。

生態:
海岸に多く生育する多年生草本。花期は5〜10月。





2006.08.26 赤塚植物公園(東京都)
高さ:80〜120cm

茎:上部で枝をわけ、断面を切ると黄色の汁液がでる。
伊豆諸島産のアシタバは島毎に茎の色がことなるとされ、 
八丈島のものは茎が緑色をしており、大島のものは赤く、 
御蔵島では両方を見かけるそうである。

葉:2〜3回3出羽状複葉、三角形で鈍頭、20〜60cmと長く、かなり厚い。
濃い緑色で光沢がある。

花序:複散形花序でやや多い。、小散形花序の柄は10〜20本、
小花柄は20〜40本である。

苞・小苞:小苞は数枚、線形〜広線形で基部は僅かに広がり、尾状に伸長する。
小花柄とほぼ同長。

花:淡黄色の花をつける。

果:長楕円形で長さは6〜8mm、無毛で扁平。背面の肋はやや厚く、側面のものは翼状。
油管は肋間に単生し、合生面には4個。

分布:日本固有の種。 
 アシタバ分布図
 分布図の内容については、新しい資料の収集等により修正を行なっていく予定です。
 羽片  葉裏
 茎の断面(濃い黄色の汁液を含む)  葉鞘の様子

    左上・右上・右中:2006.08.26 赤塚植物公園(東京都)
    左中:2006.10.12 東京都調布市植栽
    左下:2009.11.16 八丈島(東京都)
 果期の小散形花序  

参考文献
Iwatsuki,K. D.E.Boufford&H.Ohba eds.(1999) Flora of Japan Vol.Uc, KODANSHA
Yamazaki,T. (2001) Umbelliferae in Japan V. J.Jpn.Bot., 76(6):307-320.
八丈島インタープリテーション協会・植物ガイドブック作成部会 (2007) 八丈島の植物ガイドブック.八丈島観光振興実行委員会

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