エキサイゼリ　Apodicarpum ikenoi Makino

名前の由来： 和名は発見者の前田益斎氏の名前に由来する。 生態： 低地河川沿いの湿った泥地に生育する稀な多年草。花期は5月。果実は6月。 分類： 日本特産の単型属で、ヌマゼリ属Siumに近いものである。 2005.05.10　渡良瀬遊水池

	高さ：10〜30cm 茎：根茎は短く、茎はまばらに分岐する。 葉：根生葉および茎の基部の茎葉は有柄。葉身は単羽状で無毛、卵形〜長楕円形で長さ4〜7cm。羽片は末端のものを除いて無柄で同長、（5〜）7〜9枚、狭卵形〜広卵形、長さ1〜2cm、幅0.7〜1.5cm、鋭頭〜やや鈍頭、縁は不規則な鋸歯となる。 花序：複散形花序を形成するが、花序の数は少ない。複散形花序の柄は長い。下部のものは、葉と対生する。小散形花序の柄は3〜5本、不同長、無毛、長さ約3cm。花柄はやや堅固、不同長、長さ2〜5mm。 苞・小苞：複散形花序の苞は少数。線状披針形、長さ3〜8mmでやや不同長。小散形花序の小苞は少数、線形、長さ2〜4mmで広がる。 果：楕円形もしくは、楕円形〜倒卵状楕円形、長さ2.5〜3mm。花柱は非常に細く、やや直立。 油管は肋間に各１個、、合生面には２個。 分布：日本固有の種。
	エキサイゼリ分布図  分布図の内容については、新しい資料の収集等により修正を行なっていく予定です。

基部の羽片	上部の羽片
複散形花序	小散形花序
果期の複散形花序	果実
	１〜４段目：2009.05.13 渡良瀬遊水池
若い葉

参考文献
Iwatsuki,K. D.E.Boufford＆H.Ohba eds.(1999) Flora of Japan Vol.�Uc, KODANSHA
Yamazaki,T. (2001) Umbelliferae in Japan �U. J.Jpn.Bot., 76(5)：275-287.
佐竹義輔ほか(1982)日本の野生植物�U草本離弁花類．平凡社
北村四郎・村田源 (1986)原色日本植物図鑑草本編�U離弁花類．保育社

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