イワミツバ Aegopodium podagraria L. 
ユーラシア原産の帰化植物。

生態:
溝端や湿地に生育する多年生草本。花期は6~8月。



2010.07.07 北海道日高郡新ひだか町東静内
 全草  群生の様子
高さ:45~90cm

茎:直立し、上部で枝を互生する。無毛または軟毛がある。

葉:概形は三角形。葉柄を含めて長さ3~20cm。幅3~30cm。3出または1~2回羽状に複生。
下面に軟毛がある。小葉は長さ2.5~8cm。幅1~4cm。長楕円形で鋭頭。
基部は丸みを帯び、心形となるか、または沿下し、無柄もしくは短柄となる。
茎葉は上部で縮小する。

花序:頂生の複散形花序の柄は長さ5~30cm。葉から超出する。
小散形花序の柄は15~25本、斜上し、ほぼ同長、長さ1.5~7cm。
小花柄は1~7mm。

苞:苞葉および小苞はないか、またはあっても僅か。

花:花弁は5個。白色。

果:長楕円形から卵形、頂部と基部は丸く、長さ3~4mm、幅1.5~3mm、無毛。
分果の背面には5本の細く不明瞭な肋があるが、油管はない。

分布:ヨーロッパからアジアにかけての原産で、北アメリカ、ニュージーランド、韓国などに帰化している。 
 イワミツバ分布図
 分布図の内容については、新しい資料の収集等により修正を行なっていく予定です。
葉身。2回3出になることが多い。  小葉。葉縁には細かい鋸歯がある。
小葉の下面  下面の軟毛の様子
複散形花序  小散形花序
 撮影個体では少数の苞が見られた。 撮影個体では 小苞を欠いていた。
2010.07.07 北海道日高郡新ひだか町東静内

参考文献
Hiroe,M.(1979)Umbelliferae of World.Kyoto University.
Yamazaki,T.(2001) Umbelliferae in Japan Ⅰ. J.Jpn.Bot., 76(3):137-150.
清水建美(2003)日本の帰化植物.平凡社.
清水矩宏ほか(2001)日本帰化植物写真図鑑.全国農村教育協会.
滝田謙譲 (2001) 北海道植物図譜.
松下和江 (2008) 根室地方セリハンドブック.ニムオロ自然研究会.

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